020617  清水文香

「公と民から新しい図書館を考える」

 

 「徳之島伊仙町から地域観光産業を考える」をテーマに進めてましたが、まず町民自身が住みよい町、誇れる町をつくることが先決であって、外の観光客を呼ぶのはその次だという考えに至り、このテーマに基づいて進めていこうと思います。

 

 私がまず思いついたのは「町には図書館がない」ということ。三町のうち他の二町はあるのに、伊仙町だけがないという現状です。同じ税金を払っているのに、そこの町民だけが手軽に本を読む機会が与えられていない事に違和感を感じました。

 

 実際は新しい町長の意向で図書館建設の動きがあるようで、小さな町で図書館をつくる時の問題点、他と比べてサービスの低下の可能性はないか、行政がつくるというよりも「官民一体」となった図書館は作れないものか、考えていきたいです。

 

 私が思うのは、小さい町だからこそできる新しい図書館を提案したいです。例えば、町民同士要らなくなった本を寄贈し合い、もし図書館新設が鈍っているのであれば、スタッフ募集をボランティアとして呼びかけてもいいのではないか。それにより町同士の更なる交流が広まり、全国で全く新しい図書館ということで「町民が誇れる町」ができるのではないでしょうか。

 

http://syajyo.tamacc.chuo-u.ac.jp/~mitiko_j/main_mit.html

 

昭和42(1967)年、当時都市近郊の農業地帯だった東京都東村山市に初めて出来た大型団地に、団地住民の手で子供のための図書館が誕生した。廃車になった西武鉄道の車両を利用した「くめがわ電車図書館」である。当時、東村山市に公立の図書館はなく、手作りの図書館だった。数は少なくても良い本を読ませたいという母親たちの願いに地元の本屋さんが後払いで本を納入してくれ、母親たちは廃品回収をして本代を作った。電車図書館には子供たちがあふれ、大変な人気だった。とても市民の手に負える活動ではない。母親達は行政への働きかけを始める

一方で、図書館の運営に必要な様々な仕事を分担して、大勢の人が参加できるようにした。貸出係、読みきかせ係、新聞係、読書会係、鍵係等、多いときには100人以上の大人が関わり、皆で電車図書館を支えてきた。

 

それから35年、電車図書館の活動には新しい世代も加わり休むことなく続いている。本の貸出、読み聴かせを中心に、工作の会、人形劇、自然観察会等、活動は多彩である。地域の人たちの目や声の届く電車図書館は、本の魅力とともに、子供たちにはとても居心地の良い場所になっている。 電車図書館からは、数千人の子供が育った。本職の図書館員になった人も、電車図書館の世話役になっている人もいる。お盆には「お父さんが通った図書館は電車なんだぞ」と子供を連れて帰ってくる人もいる。アメリカから図書館員が1年間、市民の図書館活動研究にやってきたこともあった。電車図書館は、子供達が育ちあう場であり、地域のコミュニティの核ともなっている。川島さんは、この電車図書館の代表として大勢のボランティアが関わる組織の要として活動してこられた。昭和49(1974)年、市民の運動が実って市立図書館が設置された際も、市民の代表として図書館の基本計画、条例づくりにも参画した。平成4(1992)年からの団地建て替えでは、古くからの住民が転居し電車図書館の存続が危ぶまれたが、プレハブで運営を続けながら粘り強く公団に働きかけ、今年4月新車両での再開を果した。また、電車図書館の活動とは別に自宅の蔵書を開放し、近所の子供たちと読書を楽しむ。

「何度も次の人にバトンタッチしようと思ったんだけどね。川島さん、逃げ損ねましたねって若い人に言われたのよ、フフフ」と謙虚に語るが、子供の読書に寄せる情熱と組織のリーダーとしての冷静な判断力とを兼ね備えた川島さんの存在により、30年以上にわたるくめがわ電車図書館の活動は続いてきたと言える

 

 

 様々な問題点

     スタッフをボランティアにした時のサービス低下の補充

     本はちゃんと集まるのか (行政からの補助は可能なのか)→資金面の問題

     内容の充実をどれくらいまで高められるか(様々なサービス面で、他の町よりも劣っていれば、町民はそこに流れてしまう可能性ある)